Work Life Balance

Happy Life♥

連載コラム vo.5

(株)ワーク・ライフバランス代表小室淑恵が語る

仕事と暮らしのハーモニー

 前号までに、私がどうして「ワーク・ライフバランス」という考え方に目覚め、ワーク・ライフバランスコンサルタントとして仕事をさせていただいているかについてお話してまいりました。今回は、改めてなぜ今、ワーク・ライフバランスなのか、について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 

 少し前までは「ワーク・ライフバランス」というと「子どものいる女性のためのもの」という認識が一般的だったのではないでしょうか。確かに、育児などを理由に会社を休業したり、短時間勤務を選択したりする人の多くは女性でした。ところが、最近では状況が少しずつ変わってきているのです。

 

 皆さんは「2007年問題」をご存知でしょうか。団塊世代の方々が2007年を中心にして数年間、大量に退職し労働力不足に陥ることを指す問題ですが、実はこの「2007年問題」とワーク・ライフバランスは大きな関係があるのです。

 

 これから15年後の未来を想像してみてください。2007年問題で退職した団塊世代の年齢は70歳~80歳になっています。この年代、介護を必要とされる方が急激に増える年代でもあるのです。大きなボリュームの団塊世代が一斉に介護に突入したら…。そう、介護をするのは、まさに今働き盛りの団塊ジュニア世代なのです。さらに、団塊ジュニア世代は兄弟が少なく、男性の未婚率が女性のそれより約15%上回るほど介護を分け合うパートナーを持っていない人が多い世代でもあります。つまり、15年後には会社の中核を担う男性ほど介護を理由にした休業や短時間勤務を選択せざるをえない状況になる、ということなのです。

 

 私もこの事実を知った時は大変驚きました。そして、一刻も早く日本企業でワーク・ライフバランスを実現しなければ未来はない、ということも悟りました。これから先にやってくる「介護」のことを考えると、企業の大半を占める男性の皆さんほどその恩恵に与る可能性が高いわけですからワーク・ライフバランスは育児中の女性のためだけのものではなく、男性も育児をしていない女性も、全ての人が協力しあって「どんな事情があっても働き続けられる環境づくり」に力をあわせていかなければならない、そう思っています。

 

 もし、このコラムをお読みになる前までは「子育て中の女性のためのものだから…」と思っていた方も、読み終わった後にはワーク・ライフバランス実現のための一歩を踏み出していただければ幸いです。(第5話終)