Work Life Balance

Happy Life♥

連載コラム vo.8

(株)ワーク・ライフバランス代表小室淑恵が語る

仕事と暮らしのハーモニー

 私の会社には育児などで時間的制約を抱える社員が大勢います。若い社員も自己研鑽のため定時時間になると真っ先にオフィスを後にします。こんな話しをすると「ワーク・ライフバランスを重視して時短勤務や長期休業をすると、同僚しわ寄せがいくと思うのだけれど、あなたの会社はそうではないの?」とたずねられます。このコラムをお読みいただいている方の中には、そのしわ寄せがいくことに遠慮してしまい、悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

 これからの組織は、自分の事情を抱えない人のほうが珍しくなります。親の介護で休業する管理職の男性も急増しますし、デイケアセンターの送り迎えがあるから残業はできないという人も増えてきます。夫婦共働きの家庭のほうが多いのでから、男性が育児を理由に時短や休業を使うことも、もっともっと増えてきます。そうなったら、こうしたワーク・ライフバランスの制度を利用することは、すべての人にとって「明日は我が身」なのです。自分もいつ同じ状況になるか分からないという認識が高まれば、職場における精神的な負担感はかなり解消されると言われています。

 

 一方で、時間制約のある人が多い職場では仕事の進め方や評価の仕方に工夫をする必要があります。まず一人一人が仕事をオープンにすること。今までは自分の仕事の領域を決めて、その中を残業でもなんでもして、完璧にこなすというような社員が評価されました。しかし、普段誰の手もかりず、一人で完璧にこなしていたような人こそが、休業に入ったりすると大打撃。その人の仕事を誰もわからず、引き継ぎに時間がかかるからです。これからの職場では、一人一人がリスクマネジメントとして、自分の仕事を誰がみても分かる形です進める工夫が必要になります。作りかけのファイルは共有スペースに保存して、分かりやすいファイル名を付ける。職場で自分しか出来ない種類の仕事があったら常日頃から後輩に教えて、同じ業務の出来る人間を育成する。業務時間内で出来ることと出来ないことを明確にして、早めに上司に報告をする。このような姿勢で普段から仕事をしていれば、急に休んだ時や休業に入った時の周囲の感じる負担感はぐっと少なくなります。

 

 短時間勤務で復帰した時は、そういった仕事の進め方にプラスして、効率を上げて短時間でも成果を出すことが大切。私の会社でも、時間に制約がある社員は仕事の生産性を上げ、大きな成果を生み出していることが多いほどです。また、職場にいる時間の少ない分コミュニケーションをより密にする努力も大切。育休中も職場のメンバーとメールなどで連絡を取ったり、時短勤務で早く切り上げる時には進捗状況を上司にきちんと報告したりといった工夫をするといいでしょう。

 

 「明日は我が身」でまずはご自身がロールモデルになってくださいね。(第8話終)